また役職やサロンによって少し変わってきます。
美容師のルーティンが知りたい(役職やサロンによって少し変わります)
まず最初に一言で“美容師”と言っても働く場所や環境でルーティンは変わってきます。また自分の立場(役職)によっても日常のルーティンは変わります。働き始めは「アシスタント」からのスタートですが、誰よりも仕事はきついと思って下さい。
アシスタントなので美容師に限らずどの業界でも共通して言えることだと思いますけど。中でも美容師アシスタントは過酷な仕事です(笑)アシスタントを経てスタイリストになると自分のために使える時間も少しずつ増えてきます。美容室における役職は下記の通りです。
・スタイリスト
・店長クラス
・経営者(オーナー)
アシスタントのルーティン
アシスタント時代におけるルーティンの中心にあるのは“自分の成長”です。まだ自分のお客様を担当することができないので、サロンワーク以外の時間を使ってひたすら練習を繰り返す毎日になります。サロンワークだけでも9~10時間の拘束時間がありますから、自分の練習時間や開店準備、閉店後の片付け時間を加味すると寝ている時間以外のほとんどの時間を美容室で過ごすことになります。
【朝(サロンワーク前)】
大抵のアシスタントは夜遅くまで仕事で疲れているので、ギリギリの時間まで寝ています。アシスタントには「鍵開け」といって他の誰よりも早く出勤する必要があるので眠い目をこすりながら早々と出勤するわけです。
サロンに着くと営業開始までの時間までは自分の練習時間になります。そして営業前の掃除をしてからのサロンワーク開始となります。
【昼(サロンワーク)】
基本的にはスタイリストのヘルプ作業がメインの仕事になります。作業の内容はアシスタントの中でも差があり、シャンプーだけをメインで頑張る1年目、カラーの塗布やパーマのヘルプに入る2年目、ブローや全体の流れを管理する3年目といった具合です。
シャンプーだけをメインでやっている1年目は仕事時間のほとんどをシャンプー台で過ごすこともあります。正直この段階では美容師が楽しいという感覚は味わえないでしょう。過酷さに挫折して転職していく美容師アシスタントも多いです。
またアシスタントの中でも特定のスタイリストをヘルプする【専属アシスタント】という役割があります。オーナーや店長クラスのスタイリストに付く場合が多いので担当するお客様の人数も多く大変ですが、他のアシスタントでは経験できないような仕事を任されることも多いです。
カラーのレシピまで任されたり、撮影モデルのメイクやブローを任されたりといった具合です。この頃になるとだんだんと美容師の仕事の楽しさを経験できるようになります。と同時に責任感も増えますが(笑)
【夜(サロンワーク後)】
サロンワークが終わるとまずはサロンの後片付けをします。このときもアシスタントは他のスタイリストよりも負担が大きいです。できる仕事は先輩にやらせずに全てを背負うのがアシスタントというものです。最後に全体のミーティングをして終了です。
しかしそこからアシスタントは更に自分の練習時間になります。カリキュラムを全てクリアしないといつまで経ってもスタイリストになることはできないので、毎日の練習がとても大切です。
昔は終電時間を過ぎても練習している人が多かったですが、最近では終電くらいの時間に合わせて帰宅します。夜ご飯は安い定食屋やスーパーの総菜などで済ませている人が多いですね。
休日
休日は基本的に関西が月曜日で関東が火曜日のサロンが多いです。アシスタントの頃は休日にセミナーに参加して自分の勉強時間に使う日も多いです。自分の練習モデルを探すために街へ出かけてモデルハントをしたりします。
全く美容師の仕事を忘れてゆっくり過ごせる日は月に1回あるかないかと思って下さい。とにかく365日美容師として忙しいのが美容師アシスタントです。ただし、田舎の意識が低い美容室などでは結構ゆっくりとした休みを過ごしている人もいます。
将来的な成長を考えると一度は都会の美容室でがっつり修業すると良いと思いますが、自分が目指している美容師像によっても変わってきますね。
スタイリストのルーティン
スタイリストになると美容師としてようやくスタートラインに立ったことになります。自分のお客様を担当できるようになるからです。アシスタント時代と比較すると自分の時間が比較的確保できるようになってきます。とはいえ他の業種と比べると拘束時間は長く、休日も少ないのが現状です。
【朝(サロンワーク前)】
朝はアシスタントよりゆっくり出勤することができます。サロンワーク前の掃除の時間に間に合えば良いので普通の会社員よりもゆっくりとしたスタートですね。その代わりに夜の帰宅時間が遅いので一人暮らしの美容師さんは家事を出勤前にやる人が多いようですよ。
【昼(サロンワーク)】
サロンワーク中は基本的に自分のお客様を担当して過ごします。予約がある程度埋まっている美容師ならあっという間に営業時間が過ぎていきます。アシスタントと違って美容師として自分のお客様を担当していると営業時間が楽しい時間になるのです。
とはいえまだまだ予約が埋まっていない新人スタイリストは空き時間の過ごし方が難しいです。忙しいスタイリストのヘルプに入ってアシスタントを助けてあげることもありますが、そもそもサロン自体があまり忙しくないサロンですとやることのない時間がたっぷりとあったりします。
空き時間を有効活用して集客につながるSNS投稿や副業などができるといいですが、サロンによっては規則が厳しくて行動が制限されている場合もあります。
【夜(サロンワーク後)】
サロンの片付けが終わってミーティングを済ませると基本的にはいつでも帰ることができます。サロンの勉強会などの日はアシスタントのカリキュラムの指導をしたり、自分自身の練習をしたりして過ごします。
アシスタントと違って毎日遅くまで残る必要はないので、夜に予定を入れたりすることも可能です。
休日
休日は基本的に自由です。昼過ぎまで寝ている人もいれば、朝から自分の趣味の時間に使う人もいます。アシスタント時代と同様にセミナーに参加して勉強する日もありますよ。
スタイリストになると色々と自由な時間が増えるのですが、自由な時間の過ごし方で今後の成長速度も変わってきます。
店長クラスのルーティン
スタイリストの中でもサロンでトップクラスの売り上げを上げるようになると、副店長や店長、ディレクターといった役職が付きます。売り上げが高いのでサロンワーク中は毎日忙しいですが、その分給料もぐっと高くなります。洋服や趣味に使えるお金が増えるので、周りからは華やかな生活をしている人に見られることもあります。
【朝(サロンワーク前)】
サロンによっては朝の掃除を免除される場合もありますが、基本的にはスタイリストと同様の時間に出勤します。朝はゆっくり過ごすことができますね。
【昼(サロンワーク)】
サロンワーク中は常に自分のお客様に囲まれて過ごすことになります。売り上げによっては専属アシスタントが付いたりもします。体力的には忙しくてしんどいかもしれませんが、美容師は売り上げに応じて給料が上がっていくので、ここからは普通のサラリーマンを大きく逆転する人も出てきます。
また自分のお客様だけではなく、サロン全体の雰囲気作りも店長クラスの仕事になります。朝の朝礼でいつもと違う顔のスタッフがいるとさりげなく気遣いをしたり、美容師力以外にも上司としての人間力が問われるポジションです。
【夜(サロンワーク後)】
サロンワーク後のミーティングが終われば自由な時間になります。スタイリストと同様に曜日によってはアシスタントの練習を見てあげる日もあります。また幹部ミーティングといってサロンのトップの人達だけのミーティングもあります。
休日
休みは完全に自由といっていいでしょう。とはいえ美容師なのでセミナーに参加する日もあれば、人によっては逆にセミナーを開いて教える日もあります。売り上げがある程度高くなってくるとサロンでの発言力も高まるので、有給などの申請もしやすくなります。
どうしても売り上げの低いスタイリストは有給を使いづらいのです(笑)
経営者(オーナー)
経営者の中には自分自身が美容師としてプレイヤーも兼ねるパターンと、完全に裏方に回って経営だけを仕事にするパターンがあります。複数店舗がある大型サロンの経営者などはそもそも美容師でない人が多いですし、小型サロンは経営者がトッププレイヤーとしてサロンを牽引します。
【朝(サロンワーク前)】
掃除や朝礼などに毎日参加することはなくなりますが、代わりに銀行に行ったり、外部の人との打ち合わせが入ったりします。日によって朝の時間の過ごし方は変わりますので、スケジュールの管理が大切になってきます。
【昼(サロンワーク)】
プレイヤーも兼ねている人は店長クラスと同様に忙しいサロンワークをこなしながら、全体を見る必要があります。経営だけに集中している人はサロンワークには参加せずに集客方法や売り上げを伸ばすために色々と頭を使って過ごします。
サロンワークに参加していない経営者はサロンワークがある日にも休日と同様に自由に過ごすことができるので、自由度はかなり高いです。しかし自由度が高いぶん自分の行動や考え方でサロンの未来が大きく変わるので、サロンを成長させたい人は真面目に経営に取り組みましょう。
売り上げ管理の他にもリクルート活動など経営者ならではの大変な事も多いです。
【夜(サロンワーク後)】
夜は幹部ミーティングに参加したり、スタイリスト昇格試験を監督したり大切な場面には顔を出します。毎日の事ではないので、基本的には自由度が高いです。経営者になると外部の人とのつながりも増えるので会食が多くなる人もいますね。
休日
釣りやゴルフなど趣味の時間に使っている人が多いと感じます。または結婚して家族の時間を過ごしたり。経営のセミナーなどが美容師向けに月曜日に開催されていることもありますので、勉強会に参加する人もいます。
美容師に共通している事とは?
アシスタントから経営者まで美容師に共通していることは土日祝日が休みではないということです。接客業なのでどうしても平日が休みになってきます。平日が休みになることでメリットもあればデメリットも存在します。
・病院などが空いている
・自分の趣味の時間が確保できる
・家族の休日が少ない
・休みが合う友達が少ない
サロンを変えることでルーティンは変わる
先ほどまで説明してきた美容師のルーティンや平日休みのメリット、デメリットですが、サロンを変えることで改善することのできる内容は多いです。例えば、アシスタントの扱いが酷いサロンだと自分の練習時間の確保に苦戦することもありますが、育成に力を入れているサロンだと営業時間中に練習できるサロンも存在します。
またスタイリストになりたてで暇な時間が多い場合など、サロンによっては行動が制限され効率が悪くなってしまいがちです。そんなときもサロンを変える事で自分の売り上げを伸ばすことができたり、SNSのために営業時間を使うことができたりします。
平日休みのメリットを生かしながらデメリットを改善することもできます。もともと日曜日に休日を設定しているサロンや、家族を大切にするという方針で有給を取得しやすいサロンもあります。
今の環境に全く不満がないのなら問題ありませんが、少しでも生活を改善したいならサロンを少し探してみてもいいかもしれません。転職と聞くとサロンを退職してから次のサロンを探すイメージですが、今はサロンに在籍しながらも転職活動をすることができますよ。
まとめ:美容師のルーティンが知りたい(役職やサロンによって少し変わります)
美容師の日常は普通の会社員と違って平日が休みだったり、朝がゆっくりしたスタートだったり、サロンワークの時間に多くのお客様と会話をしたり、楽しいことが沢山あります。その反面、仕事が終わる時間が遅くなってしまったり、土日祝日が仕事なので、なかなか友達と予定が合わなかったり、家族の時間を確保できないといったデメリットもあります。
しかし働くサロンを変えることで解消できるデメリットも多いので、自分の毎日のルーティンに不安や不満がある場合は転職活動をオススメします。同じ美容師でも毎日楽しく過ごしている人とそうでない人がいるので、自分に合った環境で働くようにしましょう。
少しでも参考になれば嬉しいです。
他にも美容師が抱える悩みに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。
「毎日のサロンワークが本当につらい。」「売り上げが全然上がらなくて、美容師向いてないかもしれない。」「一生美容師として生活できるのか?将来が不安だ。」このような悩みを抱えていませんか?まず始めに不安や不満を感[…]