美容師をクビになった人は少ない【日本の問題点かも?】

美容師に限らずの話だけど、日本ってなかなか仕事をクビになりませんよね?よっぽどの犯罪を犯してしまうと一発レッドカードですが、大抵の場合は仕事を失うことはありません。「安定した雇用」と言えば聞こえはいいんだけど、今の日本ってそこに問題がありませんか?

今回のブログは僕が実際に目にした上司にクビを宣告された先輩のその後を例に挙げて詳しく問題について解説していきたいと思います。是非最後までご覧ください。

美容師をクビになった人は少ない【日本の問題点かも?】

まず大切なことからお伝えすると、美容師をクビになったから不幸になるわけではありません。むしろ新しい世界で活躍している人も多いのです。実際に僕の先輩は美容師として全然売り上げも低いし、服装もダサいし、カッコ良くもなかったけれど、転職して収入が増え、今は幸せな生活を送っています。

当時僕が働いていたサロンのディレクターの立場の人はいわゆるカリスマ美容師で毎日忙しく仕事をしていました。(以後、カリスマと呼びます)僕はアシスタントとして忙しくフロアを走り回っていました。バックルームを掃除していると暇そうなスタイリストの先輩がよく椅子に座っていました。(以後、先輩と呼びます)

とある営業後の話ですが、バックルームにて

カリスマ「お前美容師に向いてないから本気で辞めた方がいいんじゃない?」と冗談交じりに先輩に話しかけていました。

先輩「いやいや何とか頑張りますよ!」と答えます。

その日はそんな感じで会話は終わりましたが、数か月後にカリスマがマジで説教していました。

カリスマ「お前は技術が特別上手いわけでもないし、顔もカッコよくない。服装のセンスもなければ会話も下手。お客様を惹きつける魅力が全くないんだよ。このまま10年やっても売り上げが上がることは絶対にない!」

「本気で将来を考えるなら今すぐに辞めて他の仕事を頑張った方がいいから!!今年で結果がでなかったら辞めろ!!」

先輩「・・・」

その先輩は結局年末に退職してしまうことになります。僕は当時カリスマ先輩の容赦ない言動にちょっと引いてました。そんなに厳しく言わなくてもよかったのに、、、

1年後に辞めた先輩が遊びに来た

年末の退職騒動から早1年。僕は辞めた先輩の存在すら忘れて日々のアシスタント業務に追われていました。そんなある日の営業後。辞めた先輩が家族を連れてサロンに挨拶に来たのです。

先輩は当時付き合っていた美人の彼女と結婚してペットの犬を飼っていました。(あの先輩の彼女にしては美人すぎるだろと思ったのは内緒です)

先輩「〇〇さんに厳しく言われたことがきっかけで今の仕事に就くことができました。収入も増えて休日も家族と充実した毎日を過ごしています。本当にあの時はありがとうございました。」とお礼を伝えに来たのです。

カリスマ「人にはそれぞれ向き不向きがあるから、自分を活かせる場所で頑張った方がいいよ。」と優しく対応していました。

辞めた先輩は接客業から全く別の業界に転職したのですが、仕事も楽しく頑張っているみたいでした。当時のカリスマ先輩は辞めた先輩の将来を真剣に心配したからこそ厳しい言葉が出たんだな。とその時初めて納得しました。

もしあの時に美容師を辞めずにだらだらと仕事を続けていたら、30代、40代になって収入に苦しむことになります。それから転職先を探しても年齢的に厳しかったでしょう。結果的に早めに退職したことが今の充実した人生に繋がっていたのです。

日本の仕事における問題点なのかも?

これは美容師に限った話ではなく、日本の仕事全てにおいての問題点なのかもしれません。

・安定した雇用
・人の流れが少ない
・収入が上がる期待値が少ない

安定した雇用

日本の仕事は一度就職すると滅多なことではクビになったりしませんよね?安定した雇用という点では精神的に健康な状態を保てるかもしれませんが、だらだらと今の仕事を続けた結果、年老いてから収入が少なくて暮らしに困る人も多いです。

日本では外食や旅行といった贅沢ができずに毎日決まったルーティンで生活している大人が沢山います。向いていない職場で時間を浪費するよりも転職した方が幸せになる可能性が高い人もいますが、日本の場合はまだまだ一つの職場で長く働くことを美徳としている人が多いのです。

アメリカなどでは会社が期待する働きができない社員は容赦なくクビになったりします。いきなりクビになると生活が困るじゃないか?と思いますが、解雇は決して珍しいことではないので他の企業に転職することも可能です。

人の流れが少ない

クビになる人が少なく、自ら転職をする人も少ないということは必然的に人の流れが少なくなります。それによって企業は常に人材不足に悩まされます。人材不足が問題になるので「あまり使い物にならないけど、他の雇用者を探すのが大変だから働いてもらおう。」と今の社員に対して会社を離れないように働きかけます。

これは雇用する側とされる側で負のスパイラルが起きている状態です。転職して挑戦しようとする人が増えれば、企業も積極的に人を雇ったり、解雇したりして会社をリフレッシュすることができるのですが、今の環境の変化を恐れる日本人の気質が経済の問題点になるように感じます。

海外では人の流れが活発な国が多く、例外なく経済成長をしています。日本はここ20年は平均賃金に変わりがありませんよね?

収入が上がる期待値が少ない

今の仕事で思ったように結果が出せていない。でも毎月の生活は贅沢をしなければなんとかなる。このような思考回路で今の仕事をなんとなく続けてるとあっという間に働き盛りの30代、40代の貴重な時間を浪費してしまいます。

もしも若い頃に思い切って仕事を変えてみたらもっと稼げたかもしれないのに、、、どうしようもない年齢になった後に後悔している大人が沢山いるのが日本の現状なのです。

将来を真剣に考えてみることが大切

今の仕事を続けたらいいのか?それとも新しい世界に挑戦したらいいのか?その答えは基本的に他人が教えてくれるものではありません。まずは自分自身がしっかりと自分の将来をイメージすることが大切です。

どんな大人になりたいのか?どんな老後を送りたいのか?幸せの感じ方は人によって様々ですから正解なんてありません。

「30代で年収1.000万を超えたい。」と思うなら、そのイメージが湧く職場で働くことが必要ですね。30代、40代の職場の上司の給料を調べてみるといいでしょう。その給料がその会社で働いた未来の自分の給料です。上司が稼いでいない会社で頑張ってもなかなか稼げないですよ。この場合は転職して新しい環境を探すことをおすすめします。

「しっかりと土日祝日は休みたい。」仕事とプライベートの時間の確保を優先して考えるならば、公務員などの福利厚生の整っている環境に身を置くべきです。給料がいきなり上がることは望めないですが、代わりに安定した休みと給料、精神的な健康を得る事ができます。最近では稼ぐことよりも仕事とプライベートのバランスを重視する人も増えていますね。

美容師は思いっきり真逆の仕事なので、バランス重視ならばさっさと転職しましょう。

まとめ:美容師をクビになった人は少ない【日本の問題点かも?】

日本の現状は会社側から解雇することは非常に珍しく、自分から行動しないと職場を変える事はなかなかできないです。安定した雇用といえば聞こえはいいかもしれませんが、安い給料と待遇で飼い殺しになっている社畜のような人が多いことが問題になっています。

自分の将来をしっかりとイメージしたときに「今の環境では自分の望む将来が手に入らない。」と思ったら思い切って自分から行動することが大切です。チャンスの神様に後ろ髪は存在しないといいますが、タイミングを逃してしまうと後悔の念しか残りません。

一度しかない人生を豊かにするためにも積極的に行動することをおすすめします。少しでも参考になれば嬉しいです。

他にも美容師が抱える悩みに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。

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