「憧れの美容師になったけど、手荒れが酷い。」
「気が付くと手を掻いてしまって全然治らない。」
「仕事中でも使えるハンドクリームが知りたい。」
このような悩みを抱えていませんか?
この記事を書いている僕は美容師歴18年で自身で美容室を経営しています。
自分の経験談から手荒れと上手く付き合う方法、改善方法を詳しく解説していきたいと思います。
- 手荒れに悩む美容師アシスタント
- これから美容師を目指す美容学生
- 他の仕事でも手荒れに悩んでいる人
美容師にとって手荒れとは切っても切れない関係にあります。仕事上、どうしても手荒れの原因となる乾燥が付きまとうからです。
この記事を読むと、美容師の手荒れ問題を解決することができますよ。
是非最後までご覧ください。
美容師の手荒れの原因とは?
「美容師は手荒れになりやすい仕事だ。」
と聞いたことがあるかもしれませんね。なぜ手荒れになりやすいのでしょうか?
結論から申し上げますと、美容師が手荒れを起こしやすい理由としては肌のバリア機能である皮脂膜がはがれてしまうことです。
本来、手は皮脂膜といって皮脂と水分が混ざった状態のもので守られています。皮脂膜がはがれてしまうと水分が失われてしまい、乾燥の原因になってしまいます。
乾燥した手はカサカサになって酷い状態になるとひび割れや湿疹、かゆみの症状が出てしまいます。
皮脂膜がはがれてしまう業務の原因
シャンプー
美容師になって手荒れの症状を引き起こしてしまう人の多くは入社3か月以内に発症します。なぜなら入社直後はシャンプー練習で1日に何回もシャンプーをするからです。
お湯やシャンプーによって皮脂膜がはがれてしまうと、皮脂のバリア機能が低下してしまいます。忙しいからといって濡れた状態から自然乾燥してしまうと一番水分が奪われてしまいます。
シャンプーの後はしっかりとシャンプー剤やトリートメントが手に残らないように洗い流し、ハンドクリームなどで油分を補給するようにしましょう。
パーマ材、カラー剤などの薬品
本来のバリア機能が失われた状態でパーマ材やカラー剤に触れてしまうと含まれている化学物質によってダメージを受けてしまいます。手荒れでひび割れなどができている場合は、その部分に薬剤が触れると酷い痛みを感じることもあります。薬品を扱う際には、なるべく保護グローブを着用するようにしましょう。
ドライヤー
お客様の髪をブローする際にはドライヤーを使用します。しかし、髪を乾かすのと同時にドライヤーは美容師の手も乾燥させてしまいます。
しかもドライヤーを使うタイミングとしてはシャンプーの直後なので最悪のタイミングなのです。シャンプーによって皮脂膜がはがされた状態の手にドライヤーを浴びると手の乾燥は更に早まります。
ドライヤーを使う際には忙しくてもしっかりと自分の手をタオルで拭いて水気がない状態で使いましょう。
手荒れの症状とは?
手荒れといっても人によって状態は様々です。ここからは代表的な症状を紹介します。
乾燥
まず手荒れの第一歩は乾燥ですね。手の水分が少なくなってしますと手の甲に粉をふいたり、手先がカサカサになってきます。書類やお札などを数えるときに扱い辛くなります。
ひび割れ
手の指先に起こりやすい症状です。乾燥状態が長く続くと関節部分のシワがパックリと傷口になります。ひび割れをしてしまうとシャンプーや薬品に触れた際に痛みを感じてしまいます。
湿疹やかゆみ
手荒れが酷くなると手全体に赤い湿疹が現れます。とても痒いのでついついかきむしってしまいますが、かいてしまうと症状は更に悪化します。
眠っている間にかきむしってしまい、起きたら手が血だらけだったという話も珍しくはありません。更に状態が悪化すると手に豆粒大の水疱ができてしまいます。
皮膚のただれ、化膿
湿疹がかゆいのでかき続けていると傷口からばい菌が入り込み、化膿してしまう恐れがあります。またかき続けることで皮膚組織がボロボロになってしまい、表面がただれた状態になってしまいます。
手荒れの対策
健康な状態で美容師を続けたいのならば、手荒れ対策は徹底的に行うべきです。一度荒れてしまった手はなかなか元には戻りません。サロンワークの際にするべき対策を紹介していきますね。
手はしっかりと洗う
サロンワークの際に手に薬剤がついた状態の美容師さんが多いです。特に気を付けるべきはトリートメントです。シャンプー剤やカラー剤、パーマ剤などはおそらく自然に洗いたくなるでしょう。
しかし、シャンプー後のトリートメントは髪には良い成分なので、流し残してしまう事が多く、手に付着している可能性が高いです。シャンプーを終える際にはしっかりと自分の手も洗い流しましょう。
そして必ずタオルで水分をしっかりと拭き取ることも重要です。自然乾燥は最も水分を失ってしまうので、気を付けましょう。
手袋を着用する
可能な限り、手袋を着用しましょう。
カラーの塗布の際には確実に手袋を着用していると思いますが、カラーシャンプーの際にもできれば着用しましょう。サロンによってはシャンプー中の手袋が禁止のお店もありますが、正直考え方が古いです。
手荒れを引き起こしてしまっては、最悪の場合美容師を続けることが困難になってしまいます。今ではシャンプー用の薄手の手袋も販売されています。ダメージの原因となるシャンプー、カラー剤、パーマ剤にはなるべく直接触れないことをおすすめします。
ハンドクリームはこまめに塗る
美容師ならば寝る前のハンドケアはもちろん必要です。しかしサロンワーク中もできればこまめにハンドクリームを塗るべきです。どんなに忙しいサロンでも数秒の時間は確保できるはずです。
コンパクトなハンドクリームを常備しておいて、シャンプー前などにしっかりと塗りましょう。失われたバリア機能の代わりになりますので、肌へのダメージが全然変わってきますよ。
症状が酷いときには早めに病院に行くべき
湿疹やかゆみ、手のただれや化膿など手荒れの状態が酷いときにはすぐに病院に行きましょう。
痒みや痛みがある場合はハンドクリームの保湿だけではカバーできません。病院に行くと炎症を抑えるためのステロイド剤などが処方されます。ステロイドは長期服用するとあまり体には良くありませんが、短期間使うには何も問題はありません。
美容師におすすめのハンドクリームはこちら
ニベア
ユースキン
アトリックス
ヴァセリン
こちらはサロンワークにはおすすめしません。
なぜなら結構ベタベタな状態が続くからです。
しかし油分以外に余分な成分が入ってないので安心して使用することができます。
おすすめの使い方は寝る前にたっぷりと塗ることです。
更に綿製の手袋をつけて寝ると、朝には手がしっとりとしていますよ。
それでも手荒れが治らない人もいる
どうしても体質的に肌が弱い人はいます。特にアトピー性皮膚炎になっている人にとっては美容師という職業は厳しいかもしれません。使用するシャンプーやカラー剤、パーマ剤にアレルギー反応を起こしてしまうとサロンに立っているだけでも手荒れが悪化してしまう場合もあります。
そんな人は今一度自分の将来を考えてみてもいいでしょう。
「手荒れをしてもどうしても美容師を続けたい。」
と思うなら病院に通いながらステロイドを使い続けるしか方法はありません。僕の知り合いでも手荒れと向き合いながら美容師を続けている人もいますが、逆にすっぱりと転職した人もいます。
転職した人は手荒れの悩みからは解放されて後悔はないようですよ。手荒れの症状は24時間付きまとうので、毎日のストレスになります。
幸せな人生を送りたいならばストレスを排除することが大切です。
どうしても解決できない問題からは逃げるという選択も賢いと思います。
もし美容師から他業種に転職する際にはおすすめの転職サイトと転職エージェントについて下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。
「美容師から他業種に転職したい。」憧れの美容師になってみたものの厳しい仕事と美容師の実態を経験して「自分は美容師に向いていないんだ。」と新しい道を探す若者も多いです。その判断は正解です。美容という仕事が本当に[…]
まとめ:美容師の手荒れ問題【おすすめのハンドクリーム】
美容師という仕事は常に手荒れの要因となる業務が付きまとうものです。手荒れしていない人も常日頃からハンドケアには力を入れて仕事に取り組むべきです。
日常的なケアとして、自分に合ったハンドクリームをこまめに使用するようにしましょう。それでも症状が悪化する場合は早めに病院で診てもらうことですね。
体質によってはどうしても手荒れの症状が治らない人もいるのが現実問題です。そんな場合は転職も視野にいれてもいいかもしれません。
何より健康が第一ですよ。少しでも参考になれば嬉しいです。
その他にも美容師が抱える悩みに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。
「毎日のサロンワークが本当につらい。」「売り上げが全然上がらなくて、美容師向いてないかもしれない。」「一生美容師として生活できるのか?将来が不安だ。」このような悩みを抱えていませんか?まず始めに不安や不満を感[…]