美容師が売り上げ100万達成する方法【仕組みは簡単】

「スタイリストになったけど、暇な日が多くて辛い。」

「なかなか売り上げが伸びない。」

「給料を上げるためにも100万円は売り上げたい。」

などといった悩みを抱えていませんか?

この記事を書いている自分は美容師歴18年で、自身で美容室を2店舗経営しています。

実際に自分が売り上げ100万を達成するために考えたこと、行動した事を全て詳しく解説していきたいと思います。

この記事を読めばきっと売り上げUPのヒントが手に入りますよ。

是非最後までご覧ください。

美容師が売り上げ100万達成する方法【仕組みは簡単】

そもそもなんで売り上げ100万を目指すのか?それは美容師の給料制度が関係しています。美容師の給料は固定給と歩合給の複合で成り立っています。基本的にスタイリストの固定給は20万程度のサロンが多いです。

スタイリストになるために3~5年の修業期間を頑張ってきたのに、歩合給が出ない状態だと社会人として底辺クラスの収入です。

「じゃあ歩合給はどうやったら発生するの?」

と思いますよね?歩合給は自分の指名売り上げに応じて発生します。歩合給の規定はサロンによって様々ですが、60万くらいまではほとんど発生しません。指名売り上げが100万を超えてくると、給料が25万~30万程度になります。

ようやく人並みの給料になりますね。そういった背景もあり、スタイリストになったらまず目指す目標が指名売り上げ100万なのです。

まずは必要な客数を把握しよう

まず初めに指名売り上げ100万を達成するために必要な客数を把握しましょう。

一般的な美容室の平均客単価は8.000円です。今回はこの8.000円を基準に考えていきます。自分の客単価が分かっている人はそれを計算式に当てはめて下さい。

【目標金額】÷【客単価】=【必要な客数】

となります。

今回の場合は

【1.000.000】÷【8.000】=【125】

となります。

一か月に125人のお客様が来店してくれれば、目標を達成できるということです。

お客様は来店周期がある

「毎月安定して125人以上のお客様を呼びたい。」

と考えたときに必要な顧客カルテ枚数はどれくらいでしょうか?あり得ない話ですが、仮に全員のお客様が毎月来店してくれるならば必要なカルテ枚数は125枚です。しかし美容室を利用する人は2か月に1度の人もいれば、4か月に1度の人もいます。中には半年に1回という人もいます。

ちなみに僕が安定して100万を超えるようになったのは、カルテ枚数が500枚を超えたくらいです。
これは自身の経験と雇っているスタッフのデータですが、呼びたい人数の4~5倍のカルテがあればおそらく目標は達成できます。125人呼びたいのであれば、500~625枚くらいのカルテが必要です。

必ず失客していくことも計算にいれる

野球をやっていれば必ず避けられない事があります。三振とデッドボール、エラーです。野球にはヒットを打ったり、ファインプレーをする楽しさもありますが、残念なことも必ず起こります。天才と言われるプロ野球選手でも7割は凡退するのです。

野球の話に例えましたが、美容師をやっていても同じです。失客はどうしても避けられない事なのです。どんなに技術が高くて人間性が良くても新規100人のお客様が全員リピートすることはありえません。その日の仕上がりに100%満足してくれたとしてもです。

「結婚してお金が自由に使えなくなったから。」

「場所が遠いから。」

「新しく美容室ができたから。」

「転勤になってしまった。」

自分が原因でなくても失客する理由は山ほどあるのです。

新規客は10%以上は必要

平均的な美容師の新規リピート率は40%前後です。100人のお客様を担当した場合、また来てくれる人は約40人。更に2回目、3回目と続けてファンになってくれる人は約10~15人くらいでしょう。

安定して指名売り上げ100万を達成するためにカルテ枚数を500枚以上にしたとしても、新規客に入り続けなければいずれは売り上げは減少してしまいます。リピート率を100%にするのは不可能です。

ならば失客する人数をカバーするために新規客が必要です。その目安が毎月の来店人数の10%以上です。125人のうち15人くらいが新規客の場合は少しずつ売り上げUPが期待できます。

目標を細かく設定しよう

月の売り上げを100万に到達させるためには毎日の目標があった方がいいですよ。大きな目標にたどり着く前に小さな成功体験を積み重ねるのが秘訣です。この目標の設定もしっかり考えることが大切です。特に深く考えずに目標設定をしてしまうと、おそらく達成できないでしょう。

「営業日が22日だと設定して【1.000.000】÷【22】=45.454…」

「よし、1日の売り上げ目標は約45.000円にします!!」

というようなスタッフがいたとします。

そんな浅い考えでは目標達成は無理だと思うよ。
自分のお店のスタッフにはしっかりとダメ出しをします。なぜこの目標設定がダメか分かりますか?美容室は平日と土日で売り上げに差が生じます。どの美容室も平日よりも土日の方が忙しいでしょ?ですので22日を更に平日と土日に分けるべきです。
全ての土日に出勤する美容師さんが大半だと思うので、この場合は平日が14日で土日が8日になります。仮に平日の1.5倍の売り上げを土日の目標にしてみましょう。平日の目標を4万に設定すると、
【40.000】×【14】560.000円
ですね。
土日は1.5倍の6万が目標になります。
【60.000】×【8】480.000円
合計するとぎりぎり100万に届く数字です。
このように毎日の目標を細かく設定することでモチベーションの維持に繋がります。もちろん毎日計算通りに目標を達成できるわけではありません。平日なのに売り上げが大きく達成できたり、土日なのに暇だったりと想定外の結果は付き物です。
そんなときのために違う視点からも目標設定します。

1か月を3等分する

毎日の目標設定の話は理解できましたか?次に1か月を3等分して考えましょう。売り上げ目標を100万とするならば、

10日経過の時点で33万に届いているか?

20日経過の時点で66万に届いているか?

この2点を考えましょう。毎月の最終日に反省するのではなく、10日の時点で1回反省をします。更に20日の時点でもう一度反省をします。毎日の目標と10日ごとの目標があることで、様々な視点から反省ができるので目標達成が近づきますよ。

この目標設定の方法は売り上げ100万に限らず、自分の目標数字を当てはめるだけなので将来的にずっと使える考え方です。

売り上げ100万を達成するための技術

ここまでで数字の目標設定について解説しました。ここからは美容師の本質である技術の話です。いくら新規のお客様を担当しても技術力が低いとリピート率は下がってしまいます。自分の技術に自信が持てるくらい練習を重ねましょう。

技術というとどのような事を考えますか?

「カットラインが綺麗につながっているか?」

「根元から毛先までムラなくカラーリングできるか?」

「狙った質感のパーマをかけることができるか?」

技術といってもカット、カラー、パーマなど様々な技術があります。全てのレベルを上げると確実にリピート率は上がりますが、その中でも今回はリピート率に直結するポイントを教えたいと思います。

前髪カット

これはリピート率に関わるとても大切なポイントです。リピート率の低い未熟なスタイリストに多いのですが、お客様の後ろばっかり一生懸命カットしている人がいます。正直な話、素人に後頭部やサイドの細かいカットの差は判別できません。

ロングヘアなら多少毛先がばらついていても気づかれないでしょう。その点、前髪カットはお客様から確実に判断される部分なのです。前髪のカットさえ完璧にカットできれば高い確率でリピートします。

前髪はその人の印象をかなり左右する部分なので、とても大切なのです。前髪を切るときはお客様の前側に回り込むので、美容師としては後頭部を切るよりも緊張します。時間もなるべくかけたくない部分です。

しかし、ここはあえてたっぷりと時間をかけましょう。

時間をかけることで

「あなたの前髪は大切な部分なので慎重に切っています。」

というアピールになります。なんなら言葉にしてもいいでしょう。

まっすぐ下ろす前髪なのか?

少し流すのか?

重めに切るか?

少し透け感を出すのか?

前髪は似合わせの大切な部分なので、しっかりカウンセリングもするようにしましょう。

左右の長さ問題

レングスに限らず、もみあげの部分の長さは確実に合わせましょう。素人はカットの良し悪しは判別できません。しかし、長さが違うくらいは分かりますよ。どれだけ他の部分が綺麗にカットできていても、左右の長さが少しずれていると即終了です。

「この人は下手くそなんだ。」

と判断されるのは左右の長さからの場合が多いです。後頭部の左右の長さももちろん大切ですが、鏡に映る部分は絶対です。ですので顔周りのレイヤーなど、特に慎重にカットするようにしましょう。

仕上げのスタイリング

「いかがでしょうか?」

と鏡を渡した瞬間がその日のジャッジの時間です。

ほとんどのお客様は

「あ、大丈夫です。」

と決まり文句を言って帰られますが、仕上げが気に入っていない人は多いですよ。仕上げがその人の好みに合わなければ、これまでのカットもカラーもパーマも無駄になります。

特にパーマなんて仕上げが下手くそなら、どんなに綺麗にパーマがかかっていても評価されません。リピートすることは確実にないでしょう。でも仕上げがなんとなく決まれば

「この人は可愛く仕上げてくれる。」

「センスが自分の好みに合うかも。」

と高い確率でリピートしてくれます。仕上げが上手くなるには、流行の髪型を毎日見る事です。美容室にはヘアカタログがいっぱいあるでしょ?それと同じ髪型をスタイリングできますか?雑誌やWEBカタログのコピーを作る練習を重ねるといいですよ。

実際に僕のサロンではコピーカットというカリキュラムに力を入れています。

売り上げ100万を達成するための接客

技術と同等に大切なのが接客です。どんなに技術が高い人でも接客が悪いと売り上げは伸びません。接客は人それぞれで正解はありませんが、万人に受け入れられる接客方法をこれから解説していきます。

あくまで新規のお客様を担当する場合ですよ。

無駄な会話をしない

これが最も大切なことです。新規のお客様はあなたと話をしに来ているわけではありません。髪を切りにきているのです。

「今日はお休みですか~?」

「休みの日は何してることが多いですか?」

「趣味とかありますか?」

「どこに住んでいるんですか?」

「仕事は何してますか~?」
こんな中身のない会話は止めましょう。もし、相手から話をされたら会話をすればいいだけなのです。
「無言って気まずくない?」
と思うかもしれませんが、お客様の一番のストレスは初めての美容室での意味のない会話です。
僕のお店でのアンケートの結果ですが、新規のお客様の8割以上が【なるべく静かに過ごしたい】との回答でした。

髪に関する質問は沢山してもいい

会話がだめといいましたが、ヘアスタイルに関する質問はするべきです。

「仕事中は髪を結ぶことが多いですか?」

「スタイリング剤は何を使っていますか?」

「朝は髪を1回濡らしたりしますか?」

「ブラシでブローとかはされますか?」

このように髪に関する質問はこれから作るヘアスタイルに直結するので必要な会話です。その上で

「髪を結んだときに顔周りにおくれ毛ができるようにカットしますね。」

「ブローができなくても簡単にスタイリングできるように説明しますね。」

「おすすめのスタイリング剤は艶のでるグロスタイプですよ。」

などといった提案やアドバイスをしてあげるといいでしょう。

2回目、3回目のお客様には少しプライベートな会話も必要

新規のお客様がリピートしてくれたら。初回に聞いた髪に関する質問は全てカルテにメモしておきましょう。同じ質問を繰り返してはいけません。そしてお客様との距離を更に縮めるために少しだけプライベートな会話をしてみましょう。

リピートしてくれたということはあなたに好印象があるということです。自信を持って会話してみましょう。もし、更に仲良くなることができたなら固定客としてお店に通い続けてくれるかもしれません。

売り上げ100万を達成するための集客

技術がしっかりしていても、接客に問題がなくても、新規客にどんどん入客しないと売り上げは伸びません。集客がとても大切になってきます。自分でお客様を集める手段としては最近だとSNSですね。

美容師がメインで使用しているのはインスタです。インスタで自分の可愛いスタイルを更新しましょう。しかし、インスタで集客するなら本気で毎日投稿しないと難しいですよ。

今はレッドオーシャンなので生半可な努力では無理でしょう。後は地道に知り合いからの紹介で増やしていくのも大切です。紹介客というのは最初からある程度リピートの期待値が高くなります。売れる美容師は紹介客が多いのです。

サロン自体に問題があるかも

勤めているサロンは集客に力を入れていますか?ホットペッパービューティーや楽天ビューティーなどの集客サイトに登録しているとフリー客の来店が多いです。集客は自分で頑張ることも大切ですが、お店側の努力も大切です。

サロンに毎月何人の新規客が来ているのか調べてみましょう。少ないようであれば、その店にチャンスはありません。さっさと転職先を探しましょう。新規客を沢山呼べるサロンは全然ありますよ。

近年は全てのサロンで人材不足が常ですので、転職は余裕でしょう。

美容師が売り上げ100万達成する方法【仕組みは簡単】

美容師スタイリストをとしての最初の壁である指名売り上げ100万を達成するための方法を解説しました。

  • まずは具体的に数字の目標を詳しく設定する
  • 技術で大切なのは顔周り
  • 接客は無駄な会話をしない
  • 集客できているサロンで働く

この4点を意識すれば必ず1年以内に目標は達成できると思います。

売り上げに悩んでいる美容師さんの参考になれば嬉しいです。

他にも美容師が抱える悩みに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。

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