美容師1年目が五月病になりやすい理由とは?

新生活もある程度落ち着いてきた5月頃。

新社会人が陥りやすい病があります。

聞いたことありますよね?

そう、五月病です。

実は新人の美容師さんに多い症状で、僕も実際に陥ってしまった経験があります。

この記事を書いている自分は美容師歴18年で、自身で美容室を2店舗経営しています。

今回の記事では5月病になってしまう理由と対策を詳しく解説していきます。

是非最後までご覧ください。

五月病って何だっけ?

五月病って言葉ではよく聞きますが、詳しく知っている人は少ないんじゃないかな?五月病とはGW明けの連休後に学校や会社に行きたくないように感じたり、なんとなく体調が悪く感じたり、やる気が出なかったりする症状の事です。

医学的にはそんな病名はなくて、適応障害やうつ病などと似た症状になります。新しい環境、生活に慣れようとしている緊張感が途切れたことによって精神的にも体力的にも両方にくる不調状態のことです。

誰しもずっと緊張状態を維持できるわけもなく、休日の後はなんとなくだるく感じるものですが、個人差があって人によっては本当に学校や会社に行けなくなる人もいます。

五月病の症状

精神的な症状

  • やる気が出なくなる
  • なぜかイライラする
  • 集中力の低下
  • マイナス思考になる

肉体的な症状

  • 睡眠がとれない
  • 疲れがとれない
  • 食欲がわかない
  • 胃が痛くなったり、頭痛やめまいがする

美容師は五月病になりやすい職業

新人美容師は比較的五月病になりやすい職業だと言われています。五月病になりやすい原因としては以下の4点です。

  • 技術が未熟で劣等感がある
  • 仕事が忙しくて体力的にきつい
  • 接客業は精神的にも疲れる
  • 周りはまだ大学生で気楽に遊んでいる

技術が未熟で劣等感がある

美容師は技術職です。専門学校で習ったことがそのまま活かされるような現場ではありません。シャンプーからカラー塗布、パーマのワインディング、ブロースタイリング、カットなど様々な技術が要求されます。

これらの技術を習得するには毎日練習したとしても数年はかかってしまいます。サロンに就職して先輩と自分の技術の差を感じてしまい、真面目な人ほど劣等感に襲われてしまいます。

「自分なんてまだまだ未熟だ。」

というマイナス思考に陥りやすい環境です。

仕事が忙しくて体力的にきつい

美容師は朝の8時くらいから終電間際までの長時間労働が基本です。1日のサロンワークの時間が9~10時間。それ以外にスタンバイの掃除や自分の練習などで時間を使います。

単純に体力的にもきつい仕事なので疲労が溜まりやすいです。それに一番下っ端なので先輩にも気をつかうポジションです。休みも少なく、仕事以外の時間は食事と睡眠くらいなものでしょう。

学生からいきなりこのような生活になると誰しも体力的にきついでしょう。

接客業は精神的にも疲れる

接客業は精神的にもかなり負担があります。

美容師になって先輩から何度も指導されることが【気遣い】です。お客様が何を求めているか?社会人としてのマナー、立ち振る舞い。接客についてのノウハウを一から勉強しなければいけません。

人に気を使う事って疲れますよね?それが1日に何時間も続くわけだから精神的にも疲れるのは当然のことでしょう。

周りはまだ大学生で気楽に遊んでいる

そんな体力的にも精神的にも疲労が溜まる毎日の中でふと周りを見渡す瞬間。友達の大学生は毎日気楽に過ごしています。

「今日は3限目からだから昼まで寝てるわ。」

「朝の授業だけで今日は自由だ。」

「朝までオールで飲もうぜ。」

などという羨ましい生活を見ると自分の生活が馬鹿らしく感じてしまいます。給料も安く、下手すりゃバイトの大学生より下回ることも。

五月病を克服するための対策

医学的には存在しない五月病ですが、克服しないことには毎日の生活が辛くなります。メンタルからきている症状なので考え方ひとつで楽になることが多いです。

五月病の対策として有効なのは以下の5点です。

  • 自分なりのストレス発散方法を見つける
  • 5年後、10年後の自分を想像する
  • 同期で遊ぶ
  • 周りと比べない
  • 転職する

自分なりのストレス発散方法を見つける

仕事以外にも自分の楽しみを見つけましょう。何でもいいんです。休み前に深夜まで飲むのもいいですし、昼間で寝ててもいいですね。

身体を動かすスポーツやジムもおすすめです。

僕はよく漫画喫茶の長時間パックを利用してダラダラしていました(笑)

5年後、10年後の自分を想像する

今の自分はまだまだ未完成。ここから数年後に社会人として花開くのです。1人前になるための過程だから技術がないのも当たり前。接客ができないのも当たり前。変に落ち込む必要はありません。5年後に一人前のスタイリストになればいいのです。社会人として成功するのは10年後でも十分です。

今の現状を重く受け止めないで、未来の自分が成功しているイメージをしましょう。

同期で遊ぶ

たまには仕事終わりに同期を飲みに行ってはどうでしょう?同期は同じような悩みを抱えています。愚痴のこぼし合いは全く身になりませんが、悩みを共有することで孤独感は薄れますよ。

「同期のあいつも同じ悩みだけど、頑張ってるから自分も頑張ろう。」

というように一緒に頑張る仲間がいれば辛い道でも前に進むことができます。

周りと比べない

大学生の友達。

全く違う職業の友達。

周りの人間と比べるのは止めましょう。

「隣の芝生は青く見える」

と言いますが、人それぞれ辛い時期はあります。大学生なら今は気楽にしてても就活や卒論に追われる日々もあるでしょう。また同じように新社会人になって五月病に苦しむかもしれません。

他人は他人です。比べて卑屈になる必要なんてありませんよ。

転職する

あまりにも想像していた会社と違っていて毎日の仕事が辛いと思ったら、早めに転職することをおすすめします。

美容師としてなら転職は余裕です。美容室の数は星の数ほどあります。どのサロンも人材不足に悩んでいるので転職先には困らないでしょう。

全く違う職業に転職するなら早めの行動が大切になってきます。辛い環境で長く耐えるよりも未来は明るいかもしれません。

美容師1年目の転職については下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。

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まとめ:美容師1年目が五月病になりやすい理由とは?

五月病は新しい生活や環境による緊張感が薄れてきたときになる症状で体力的にも精神的にもきつい状態です。美容師という仕事は五月病になりやすいと言われています。もし自分がそう感じたらあまり難しく考えることは止めましょう。

未来を想像してポジティブな思考に切り替えることが大切です。息抜きも大切なので仲間と遊びましょう。そしてどうしても辛かったらうつ病になる前に今の環境を変えることも正解の一つだと思います。

少しでも参考になれば嬉しいです。

他にも美容師が抱える悩みに関しては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にして下さい。

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